よくある質問と回答

こちらでは、皆さんの質問の中から、多くいただいた質問にお答えしています。
多くの人が疑問に思っている事なので、皆さんの参考にもなるかと思います。

Q
よく高齢化社会という言葉を聞きますが、どういう状態が高齢化社会なのでしょうか?
A

『高齢化社会』とは、社会全体にしめる高齢者(65歳以上)の人口の割合が高くなっている状態を言います。

国連の基準では、65歳以上の人口比率が7%を超えた社会を『高齢化社会』と言い、14%を超えた社会を『高齢社会』と言います。

日本は1994(平成6)年に14%に到達して『高齢社会』に突入しています。
さらに、2025(令和7)年には30.5%、2040(令和22)年には35.3%になると予想されています。

高齢化社会の特徴
高齢者が増加している:高齢者が増加して割合が増えることによって、人口ピラミッドが逆三角形になり、下の人たちが上の人たちを支える負担が増えてしまいます。
若者が増えていない:高齢者の割合が増えていても、若者が増えていれば人口における割合は、理論上は変わらないはずです。高齢者の割合が増えるという事が若者の割合が減っているという事も示しています。
家族構成の変化:高齢者が増えて、若者が減っていくので、高齢者の単身世帯や高齢の夫婦世帯、高齢の2世帯家族などの家族構成が増えていきます。
医療と介護の需要増加:高齢になると病気が増えて、医療が必要なケースも増えていきます。介護に関しても、能力が低下していくので、介護が必要になるケースもだんだん増えていきます。さらに高齢夫婦や高齢2世帯の家族では、介護力も低くなるので、より介護が必要となっていきます。
経済への影響:高齢者が増えて若者が減ると、労働力が低下していきます。労働力が低下する事で生産性も落ちていく可能性があります。生産性が落ちれば、そこから入る税金も減るので、国の予算が減って国が弱くなっていく事が想定されます。高齢者が増えることによる、医療費や介護費用の増大も、国家財政に負担をかけることが予想されます。

私たちは、その未来を想定して、今後の対策や未来の介護を考えていかなければなりません。

Q
高齢化の原因は何ですか?
A

・団塊の世代と言われる人たちが高齢者になっていくタイミングで、しかも日本の医療技術や生活水準、衛生管理が大きく向上して、平均寿命が伸びたことによって高齢者が大幅に増えた事が大きな原因となっています。

・日本では結婚が遅くなってきたり、そもそも結婚しないという人が増えてきたので、子供の数が減っている事も原因の一つとなっています。

・若者の結婚や出産が遅くなる、又はしないという考えになる、社会的な影響や経済的不安なども原因の一つと考えられています。

Q
介護とは、どんなことをしているのでしょうか?
A

・排泄や入浴を手伝ったり、着替えや食事のサポートをしています。一般的な介護のイメージはこちらになるのかと思います。
・高齢者と社会の繋がりを維持したり拡げたりする事も介護の役割になります。
・高齢者の安心と安全を守るために、環境や設備を整え、転倒や事故を予防する取り組みも介護の重要な役割になります。

Q
認知症とはどのような病気ですか?
A

国際疾病分類第10版(ICD-10)では、認知症とは、「通常、慢性あるいは進行性の脳疾患によって生じ、記憶、思考、見当識、理解、計算、学習、言語、判断など多数の高次大脳機能の障害からなる症候群」と定義されています。

症候群なので、認知症という病気はありません。

厚生労働省の定義では、「認知症とは、いろいろな原因で脳の細胞が死んでしまったり、働きが悪くなったためにさまざまな障害が起こり、生活するうえで支障が出ている状態(およそ6ヵ月以上継続)を指します。」となっています。

生活に支障が出ていて、しかも6ヶ月以上続いている、という事が認知症のポイントになります。
逆に言うと、生活に支障がない場合や6ヶ月経っていない状態で認知症だとするのは、定義的には違うのかと思います。