指定難病23。「プリオン病(1)クロイツフェルト・ヤコブ病」とは?症状・原因・介護でできる支援について分かりやすく説明します!【介護】

指定難病23「プリオン病(1)クロイツフェルト・ヤコブ病」とは?

1. プリオン病(1)クロイツフェルト・ヤコブ病

「突然、家族の言動が変わった…記憶が混乱し、歩行もおぼつかない。」
そんなとき、もしかすると“クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)”という難病かもしれません。

クロイツフェルト・ヤコブ病は、異常なタンパク質「プリオン」が原因で脳に障害を起こす、進行性の神経変性疾患です。
脳がスポンジのように空洞化していくため、記憶や運動機能が次第に失われていきます。
進行は速く、発症から数か月~1年程度で寝たきりや死に至るケースもあります。

2. 分かりやすい説明

プリオン病は、体の中にある「プリオンたんぱく質(PrP)」というタンパク質が、異常な形(異常プリオン)に変化してしまい、その異常プリオンが周りの正常なタンパク質を次々と異常化させていく、という“悪いお手本”のような性質を持った病気です。

これが脳の神経細胞を壊してしまうため、認知症のような症状が出たり、体がうまく動かなくなったりします。
ウイルスや細菌とは異なり、遺伝や医療処置、まれに食物由来(牛海綿状脳症=BSE由来)で感染するケースもあるため、注意深い診断が求められます。

3. 症状

代表的な症状は以下の通りです。

  • 認知機能の低下(記憶障害、混乱、言語障害など)
  • 運動障害(ふらつき、筋肉のけいれん、手足の震え)
  • 視力障害(物が見えにくくなる)
  • 急速な進行(数か月~1年で高度な障害へ)

日常生活では「急に性格が変わった」「言葉がうまく出ない」「歩けなくなった」などの変化として現れるため、家族が最初に気づくことも少なくありません。

4. 現在分かっている原因と研究の動き

プリオン病の原因は、異常プリオンの蓄積です。感染型(医原性や食事由来)、家族性(遺伝性)、孤発性(原因不明)に分類されます。

  • 孤発性(約85%):明確な原因なしに発症。
  • 家族性(約10~15%):遺伝子変異により発症。
  • 感染性(1%未満):移植やBSE汚染食品などを介して感染。

現在も研究が進められており、診断の早期化や進行抑制を目指した治療薬の開発が模索されていますが、有効な根本治療は未確立です。

5. 治療法

プリオン病に対して有効な治療法は、残念ながら現時点では確立されていません。

対症療法としては以下のような手段が取られます:

  • 鎮静剤や抗てんかん薬でけいれんを抑える
  • リハビリや作業療法で残存機能の維持を図る
  • 栄養管理・嚥下障害への対応

病気の進行が早いため、本人の意思を早い段階で確認し、家族・医療チーム・介護者で連携してケア体制を整えることが重要です。

6. 患者数

難病情報センターによると、2022年度の医療受給者証交付件数は約120件となっています。
非常にまれな病気であり、希少疾患に該当します。

7. 家族・介護職が意識したい支援のポイント

  • 早期の異変に気づく:症状は認知症と似ているため、急激な認知機能や運動機能の低下に注意。
  • 環境の整備:ふらつきや視覚障害への対応として、室内の段差や障害物をなくすなどの工夫を。
  • コミュニケーション:混乱や不安を軽減するため、優しく・繰り返し伝えることが大切。
  • 早期の医療・福祉連携:進行が速いため、訪問看護や在宅医療との連携が欠かせません。
  • 本人の意思確認:終末期を見据えて、治療やケアの方針について早い段階で意思を尊重した準備を。

8. まとめ

  • 異常プリオンたんぱく質が原因で起こる、進行性の神経疾患です
  • 症状の進行が急速で、早期対応が鍵となります
  • 根治治療はなく、症状の緩和と生活の質を支えるケアが中心です
  • 遺伝性・医原性・孤発性の3つのタイプがあります
  • 家族や介護職の早期の気づきと連携が、支援の要です

参考引用)公益財団法人、難病医学研究財団『難病情報センター』ホームページより。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、今回はこの辺で失礼いたします。

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