【お薬】刺激性下剤：ラキソベロンについて。効果・作用・副作用などを分かりやすく説明いたします。【介護】

ラキソベロン

ラキソベロンは、便秘を改善するための「刺激性下剤」です。
腸の動きを促して、たまっている便が自然に出るように手助けしてくれます。

特に、高齢者の便秘や排便困難が続くときに使われることが多い薬です。

一言で説明するなら、
「腸をやさしく刺激し、翌朝のお通じを出しやすくする薬」と覚えていただくと分かりやすいでしょう。

ラキソベロンは液体（滴下タイプ）で処方されることが多いため、服薬量が調整しやすいという特徴があります。

ラキソベロンは以下のような場合に使われます。
・慢性的な便秘
・排便がスムーズにいかないとき
・高齢者で腸の動きが弱くなっているとき
・手術前など腸を空にしたいとき

効果は飲んでから8〜12時間後に出ることが多く、夜に飲んで翌朝のお通じを期待します。

ラキソベロンは大腸で腸内細菌によって活性化し、大腸のぜん動運動（押し出す動き）を促進します。
それにより、停滞していた便が動き出し、自然な排便が促されます。

注意が必要な副作用は以下の通りです。
・腹痛（腸が動くため）
・下痢
・腹部の張り、違和感
・長期使用による効きにくさ
・下痢が続くことによる脱水

高齢者は水分不足になりやすいため、下痢が続く場合は必ず医療職に報告することが大切です。

一般名：ピコスルファートナトリウム
実はラキソベロンは「商品名」であり、薬の成分としてはピコスルファートそのものです。

作用の穏やかさ、翌朝の排便を期待できる使いやすさが特徴です。

・就寝前に5〜10滴を飲むことが一般的
・液体で量の調整がしやすい
・飲んですぐに効かず、翌朝に排便があることが多い

介護職が気をつけるポイント：
・滴数の確認（多くても少なくても困る）
・服薬時間の記録
・翌朝の排便確認
・下痢の有無、水分摂取量の確認

（2024年参考）
・ラキソベロン液（7.5mg/mL）：約16〜18円／1mL

※年度ごとに薬価改定があるため、最新の価格は医療機関で確認してください。

ラキソベロンは、穏やかに腸を刺激して排便を促す薬で、高齢者の便秘管理でよく使われます。
液体で量が調整しやすいため、介護現場でも扱いやすい薬です。

覚えておきたいポイント：
・夜に飲んで翌朝に効く
・滴数は正確に
・下痢や腹痛がないか観察
・水分不足の方には注意
・ラキソベロン＝成分名ピコスルファートと同じ薬

排便コントロールは高齢者の体調に大きく影響します。
排便があったか、痛みはないか、下痢は続いていないかなど、毎日の記録と観察がとても重要です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
それでは、今回はこの辺で失礼いたします。