【指定難病30】『遠位型ミオパチー』とは?症状・原因・介護でできる支援について分かりやすく説明します!【介護】

指定難病30『遠位型ミオパチー』とは?

1. 遠位型ミオパチー

手足の先から筋肉がやせていく「遠位型ミオパチー」は、筋力の低下がゆっくりと進行する進行性の筋疾患です。
筋肉の病気の中でも、体の「末端」(遠位)から症状が現れるのが特徴で、患者さんによって発症年齢や進行速度が異なります。

原因は遺伝子の異常によるもので、いくつかのタイプに分類されます。

2. わかりやすい説明

筋肉は私たちが手を動かしたり、歩いたり、食事をしたりするために必要な「動力」です。
遠位型ミオパチーは、その筋肉が弱ってしまう病気で、特に「手足の先」から徐々に力が入らなくなっていくのが特徴です。

たとえば、ペンを持つのが難しくなったり、階段を上るのが大変になったりします。
これは、筋肉を作るのに必要な遺伝子に異常があるために、筋肉がうまく働かなくなるのです。

3. 症状

  • 初期には、足の指や足首、手の指など、末端の筋肉に力が入らなくなる
  • つまずきやすい、よく物を落とすようになる
  • ゆっくりと症状が進行し、膝や肘などの関節の曲げ伸ばしにも影響が出てくる
  • 呼吸筋や心筋が侵されることは少なく、比較的軽度にとどまることもある

※患者さんによって進行の速度や症状の現れ方は異なります。

4. 現在分かっている原因と研究の動き

遠位型ミオパチーは、遺伝子の異常によって起こることが分かっています。
現在までにいくつかの遺伝子(GNE、DES、MYH7、ZASP など)の変異が原因として特定されており、それぞれが異なる病型を示します。

研究は進んでいますが、完全な治療法の確立には至っていません。
近年では、遺伝子治療や幹細胞治療などの研究が進められており、将来的な治療の可能性に期待が寄せられています。

5. 治療法

現在、遠位型ミオパチーに対する根本的な治療法は確立されていません。

治療の主な目的は、進行の速度を緩やかにし、日常生活の質(QOL)を保つことです。

  • リハビリテーション(理学療法・作業療法)による筋力維持や拘縮予防
  • 装具や車椅子の使用による移動の補助
  • 呼吸機能が低下した場合は、人工呼吸器などの呼吸補助装置の利用
  • 症状に応じた対症療法(痛み・こわばりへの対応など)

6. 患者数

厚生労働省「難病情報センター」の報告によると、日本国内の推定患者数は約300人程度とされています。

非常にまれな疾患であり、患者数も限られていることから、専門医療機関での診断と治療が重要です。

7. 家族・介護職が意識したい支援のポイント

  • 自立支援を大切にする:筋力の低下がある一方で認知機能に影響はないため、できることはできるだけ本人に任せる支援が望ましいです。
  • 転倒・ケガの予防:足先の力が入りにくくなるため、段差や滑りやすい床には十分注意を。
  • 生活環境の工夫:立ち上がり補助具や手すりの設置、移動のサポートなど、環境調整が重要です。
  • 日常動作のサポート:細かい作業(ボタンを留める、箸を持つなど)が困難になることがあるため、工夫された道具を活用しましょう。
  • 心理的サポートも忘れずに:長期にわたる病気との向き合いには、本人の心のケアも大切です。

8. まとめ

  • 手足の先から徐々に筋力が低下するのが特徴です
  • 遺伝子の異常が原因とされ、いくつかの病型があります
  • 治療法はまだ確立されておらず、リハビリや補助具が中心です
  • 患者数は少なく、専門医療との連携が重要です
  • 自立を尊重しつつ、転倒予防と生活環境の調整が支援の鍵です

参考引用)公益財団法人、難病医学研究財団『難病情報センター』ホームページより。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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