■① 病気の説明

ビッカースタッフ脳幹脳炎は、脳幹と呼ばれる生命維持に重要な部位に炎症が起こる病気です。
急に発症することが多く、意識障害や目の動きの異常、体のバランスが取れないといった症状が現れます。
感染症の後に発症することがあるとされ、免疫の異常が関係している可能性が指摘されています。
適切な治療により回復する例もありますが、症状の程度や回復の経過には個人差があります。
■② 分かりやすい説明

この病気は、脳の「体を動かしたり意識を保つ大切な部分(脳幹)」に炎症が起きる状態です。
例えば、急に意識がぼんやりしたり、目がうまく動かなくなったり、まっすぐ歩けなくなることがあります。風邪などの後に発症することもあり、体の免疫が自分の神経を攻撃してしまうことが関係していると考えられています。
■③ 症状

・意識障害(ぼんやりする、反応が鈍い)
・眼球運動障害(目が動かしにくい、複視)
・運動失調(ふらつき、バランスがとれない)
・四肢の脱力
・反射の異常
■④ 原因
はっきりとした原因は分かっていません。
感染症の後に発症することがあることから、自己免疫の異常が関係していると考えられています。ただし、なぜ発症するのかについては不明な点が残されています。
■⑤ 治療

急性期には治療が行われます。
・ステロイド療法
・免疫グロブリン療法
・血漿交換療法
症状の改善が期待できる場合もありますが、回復の程度や期間には個人差があります。回復期にはリハビリテーションが重要となります。
■⑥ 患者数

日本における正確な患者数は明確には分かっていません。
比較的まれな疾患とされています。
わが国の年間発症数は100人くらいと報告されています。
■⑦ 介護でできる支援

① 転倒・事故予防
・ふらつきや意識低下があるため、移動時は必ず見守りを行う
・ベッド周囲に柵を設置し、転落を防ぐ
② 動作支援
・回復期にはリハビリと連携し、無理のない範囲で動作を支援する
・立ち上がりや歩行は段階的に介助レベルを調整する
③ 疲労管理
・回復途中で疲れやすいため、活動と休息をバランスよく配置する
・短時間のリハビリを複数回に分けて行う
④ 環境調整
・視覚障害(複視)に配慮し、危険物を視界から排除する
・静かで安心できる環境を整え、意識の安定を図る
・ベッド周囲やトイレの導線をシンプルにする
⑤ 心理的サポート
・急な発症により不安が強いため、現在の状態を分かりやすく説明する
・回復の過程に合わせてできることを一緒に確認する
・家族と情報共有し、安心できる関係を保つ
■⑧ まとめ
・脳幹に炎症が起こる急性の神経疾患
・意識障害や眼球運動障害が特徴
・原因は自己免疫の関与が考えられるが不明点もある
・治療により回復する場合もある
・介護では安全確保と回復期の支援が重要
参考引用)公益財団法人、難病医学研究財団『難病情報センター』ホームページより。
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