■① 病気の説明

腸管神経節細胞僅少症は、腸の動きを調整する神経節細胞が生まれつき少ないことで、腸の蠕動運動が弱くなる病気です。
そのため、便がうまく運ばれず、重い便秘や腹部膨満、嘔吐などの症状が現れます。
症状は新生児期から見られることが多く、栄養の吸収や成長に影響を及ぼす場合もあります。
長期にわたる医療的管理と日常的な支援が必要とされる疾患です。
■② 分かりやすい説明

腸は、神経の働きによって食べ物や便を前へ送り出しています。
この病気では、その神経の数が少ないため、腸の動きが弱くなります。
例えば、電車の本数が少ない路線では人の流れが滞るように、腸の中でも便がスムーズに進まず溜まってしまうイメージです。その結果、お腹の張りや排便の困難が起こります。
■③ 症状

・重度の便秘
・腹部膨満
・嘔吐
・排便困難
・体重増加不良
■④ 原因
先天的な異常とされています。
腸の神経節細胞の形成や分布に問題があると考えられていますが、なぜその異常が起こるのかについては、はっきりと分かっていません。
■⑤ 治療

根本的に完全に治す治療法は確立されていません。
主な対応は以下の通りです。
・排便コントロール(浣腸など)
・栄養管理(経腸栄養・点滴など)
・症状に応じた外科的治療
日常的な排便管理と栄養維持が重要となります。
■⑥ 患者数

非常にまれな疾患であり、日本での患者数は多くありません。
正確な人数は明確にされていない部分があります。
■⑦ 介護でできる支援

① 転倒・事故予防
・腹部膨満や体調不良によるふらつきに注意する
・医療チューブなどがある場合は引っかかり防止を行う
・安全な動線を確保する
② 動作支援
・排便ケア(浣腸など)の際は安全に配慮しながら介助する
・体調に応じて無理のない移動を支援する
・腹部を圧迫しない姿勢を保てるよう調整する
③ 疲労管理
・栄養状態により疲れやすいため、休憩をこまめに取る
・活動時間を短く区切る
・体調の変化に合わせて無理を避ける
④ 環境調整
・排便ケアが行いやすい環境を整える
・医療物品をすぐ使える位置に配置する
・食事や栄養管理は医療職と連携する
⑤ 心理的サポート
・排便に関するケアへの羞恥心に配慮する
・長期的なケアによる不安に寄り添う対応を行う
・本人や家族の負担感を軽減する声かけを行う
■⑧ まとめ
・腸の神経細胞が少ない先天性の病気
・便秘や腹部膨満などの症状が出る
・原因ははっきり分かっていない
・治療は排便・栄養管理が中心
・介護では「排便ケア」と「環境整備」が重要
参考引用)公益財団法人、難病医学研究財団『難病情報センター』ホームページより。
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