【指定難病121】『脳内鉄沈着神経変性症』とは?症状・原因・介護でできる支援について分かりやすく説明します。【介護】

■① 病気の説明

脳内鉄沈着神経変性症は、脳の一部(主に大脳基底核など)に鉄が異常に蓄積し、神経細胞が徐々に障害される病気の総称です。
運動の調整に関わる部分が影響を受けるため、筋肉のこわばりや不随意運動、歩行障害などが現れます。

また、進行に伴い認知機能の低下や精神症状がみられることもあります。
進行の速度や症状の出方には個人差があり、長期的な支援が必要とされます。

■② 分かりやすい説明

脳は体の動きをコントロールする司令塔ですが、その中でも「動きを調整する部分」に鉄がたまりすぎることで、うまく指令が出せなくなる状態です。

例えば、歩こうとしても足が思うように動かず転びやすくなったり、手が勝手に動いたりすることがあります。
また、考える力や記憶力に影響が出ることもあり、生活全体に支援が必要になることがあります。

■③ 症状

・筋肉のこわばり(筋固縮)
・不随意運動(体が勝手に動く)
・歩行障害や転倒しやすさ
・発話や嚥下の障害
・認知機能の低下や精神症状

■④ 原因

遺伝子の異常が関与しているタイプがあることが分かっています。

ただし、すべてのケースで原因が明確に解明されているわけではなく、不明な点も残されています。

■⑤ 治療

根本的に病気の進行を止める治療は確立されていないとされています。

主な対応は以下の通りです。
・症状に応じた薬物療法(筋緊張や不随意運動の軽減)
・リハビリテーション
・栄養管理や嚥下訓練
・合併症への対応

個々の症状に合わせた対症療法が中心となります。

■⑥ 患者数

日本における正確な患者数は明確にはされていませんが、まれな病気とされています。
患者数は100人に満たないと考えられています。

■⑦ 介護でできる支援

① 転倒・事故予防

・歩行が不安定なため、手すりや歩行補助具を使用する
・床の段差をなくし、滑り止めマットを設置する
・夜間の移動時は足元照明を設置する

② 動作支援

・動作は急がせず、ゆっくり行えるよう時間を確保する
・食事は嚥下状態に合わせて形態を調整する
・更衣や移動は残存能力を活かした部分介助を行う

③ 疲労管理

・筋緊張による疲労を考慮し、こまめに休憩を取る
・活動量を記録し、その日の状態に応じて調整する
・無理なリハビリや活動は避ける

④ 環境調整

・生活動線を短くし、移動の負担を軽減する
・転倒しやすい場所には手すりや支持物を設置する
・静かで落ち着いた環境を整え、混乱を防ぐ

⑤ 心理的サポート

・認知機能の低下に伴う不安を具体的に聞き取る
・できることを一緒に確認し、安心感につなげる
・家族と情報共有し、一貫した対応を行う

■⑧ まとめ

・脳に鉄がたまり神経が障害される病気
・運動障害や認知機能低下がみられる
・遺伝子の関与があるタイプがある
・治療は対症療法が中心
・介護では転倒予防と日常動作支援が重要


参考引用)公益財団法人、難病医学研究財団『難病情報センター』ホームページより。

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