【指定難病93】『原発性胆汁性胆管炎』とは?症状・原因・介護でできる支援について分かりやすく説明します。【介護】

■① 病気の説明

原発性胆汁性胆管炎は、肝臓の中にある細い胆管が慢性的に炎症を起こし、徐々に壊れていく病気です。
その結果、胆汁の流れが悪くなり、肝臓に負担がかかります。

進行すると胆汁がうっ滞し、肝機能障害や肝硬変へ進むことがあります。
比較的ゆっくり進行することが多いですが、長期的な経過観察と治療が必要な疾患です。

■② 分かりやすい説明

胆汁は、脂肪の消化を助けるために肝臓で作られ、胆管を通って流れます。
この病気では、その通り道が少しずつ壊れてしまいます。

たとえば、
排水管が少しずつ詰まっていくと、水が流れにくくなりますよね。
それと同じで、胆汁がうまく流れなくなります。

その結果、体に不要なものがたまりやすくなり、
かゆみや疲れやすさといった症状が出てきます。

■③ 症状

・強いかゆみ(皮膚掻痒感)
・疲れやすさ(倦怠感)
・黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)
・脂肪便(脂っぽい便)
・進行すると腹水やむくみ

■④ 原因

原発性胆汁性胆管炎の原因は完全には分かっていません。

ただし、
・自己免疫の異常
が関係していると考えられています。

免疫が自分の胆管を攻撃してしまう仕組みと考えられていますが、詳細は解明されていません。

■⑤ 治療

根本的に治す治療は確立されていませんが、進行を抑える治療があります。

・ウルソデオキシコール酸(UDCA)
・かゆみに対する対症療法
・栄養管理
・進行例では肝移植

早期から治療を行うことで、進行を遅らせることが期待されます。

■⑥ 患者数

日本では数万人規模とされており、比較的多い指定難病の一つです。
特に中年女性に多い傾向があります。

■⑦ 介護でできる支援

① 転倒・事故予防

・倦怠感によるふらつきに注意し見守りを行う
・夜間の移動に備え足元灯を設置する
・皮膚損傷(掻き壊し)による感染予防にも配慮する


② 動作支援

・疲労に配慮し、動作はゆっくり行う
・長時間の立位や連続動作を避ける
・必要に応じて休憩を挟むよう声かけする


③ 疲労管理

・倦怠感が強いため活動量を調整する
・体調の良い時間帯に重要な活動を行う
・無理なスケジュールを組まない


④ 環境調整

・皮膚のかゆみに配慮し室温・湿度を調整する
・肌に優しい衣類(締め付けが少ないもの)を選ぶ
・生活動線を短くし負担を軽減する


⑤ 心理的サポート

・かゆみや慢性症状によるストレスに配慮する
・症状を我慢せず伝えられる環境を作る
・長期的な病気への不安を共有する

■⑧ まとめ

・胆管が壊れることで胆汁の流れが悪くなる病気
・かゆみと疲労が特徴
・原因は自己免疫異常が関与と考えられる
・治療は進行抑制と症状管理が中心
・介護では「かゆみ対策と疲労管理」が重要


参考引用)公益財団法人、難病医学研究財団『難病情報センター』ホームページより。

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