【指定難病48】
『原発性抗リン脂質抗体症候群』とは?
① 病気の説明

原発性抗リン脂質抗体症候群は、自己抗体(抗リン脂質抗体)が関与し、血液が通常より固まりやすくなる疾患です。
その結果、動脈や静脈に血栓ができやすくなり、脳梗塞や深部静脈血栓症などを引き起こすことがあります。
また、妊娠に関連した合併症がみられることもあります。
見た目には分かりにくい一方で、重篤な症状につながる可能性があるため、継続的な管理が重要とされています。
② 分かりやすい説明

この病気は、血液が固まりやすくなることで、血管の中に血のかたまり(血栓)ができやすくなる状態です。
例えば、血管の中に小さなかたまりができると、血液の流れが止まり、その先の臓器に酸素が届かなくなります。その結果、脳で起これば脳梗塞、足で起これば腫れや痛みが出ることがあります。
③ 症状

・血栓症(脳梗塞、深部静脈血栓症など)
・手足の腫れや痛み
・頭痛やめまい
・皮膚の網状の変化(網状皮斑)
・妊娠に関する合併症(流産など)
④ 原因
抗リン脂質抗体と呼ばれる自己抗体が関与しています。
ただし、なぜこの抗体ができるのかははっきりとは分かっていません。
免疫の異常が関係していると考えられています。
⑤ 治療

根本的に治す治療法は確立されていません。
主に以下の治療が行われます。
・抗凝固療法(血液を固まりにくくする薬)
・抗血小板薬の使用
・症状に応じた治療
血栓の再発予防が重要とされています。
⑥ 患者数

日本では比較的まれな疾患とされています。
令和5年度の原発性APSの特定医療費(指定難病)受給者証所持者数は全国で1,174名でした。
患者数については報告により差があり、明確な数値が一定していない場合があります。
⑦ 介護でできる支援

① 転倒・事故予防
・抗凝固薬使用中は出血リスクがあるため、転倒防止を徹底する
・床の滑り止めや手すりを設置する
・移動時は見守りを行う
② 動作支援
・無理な動作を避け、ゆっくりとした動きを促す
・長時間同じ姿勢を避け、適度に体を動かすよう支援する
・必要に応じて歩行補助具を使用する
③ 疲労管理
・体調に合わせて活動量を調整する
・長時間の活動を避け、休息をこまめに取る
・頭痛やめまいの有無を確認する
④ 環境調整
・長時間座りっぱなしを避ける環境づくり(定期的な立ち上がり)
・水分摂取しやすい環境を整える
・安全に移動できる生活動線を確保する
⑤ 心理的サポート
・再発や血栓への不安について具体的に話を聞く
・薬の継続の重要性を共有する
・体調変化を一緒に確認し安心感につなげる
⑧ まとめ
・血液が固まりやすくなる自己免疫疾患
・血栓症のリスクが高い
・原因は完全には分かっていない
・再発予防の治療が重要
・介護では「血栓予防」と「転倒防止」が重要
参考引用)公益財団法人、難病医学研究財団『難病情報センター』ホームページより。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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