【指定難病65】『原発性免疫不全症候群』とは?症状・原因・介護でできる支援について分かりやすく説明します。【介護】

■① 病気の説明

原発性免疫不全症候群は、生まれつき免疫の働きに異常があるため、細菌やウイルスなどから体を守る力が弱くなる病気の総称です。さまざまなタイプがあり、症状や重症度は個人によって大きく異なります。

感染症にかかりやすく、同じ感染を繰り返したり、通常より重症化しやすいことが特徴です。
長期的な医療管理と感染予防が重要とされています。

■② 分かりやすい説明

私たちの体には、ばい菌から守る「免疫」という仕組みがあります。

原発性免疫不全症候群では、この免疫の働きが生まれつき弱い状態です。

たとえば、本来ならすぐに追い出せるばい菌が体の中に残りやすくなり、風邪が長引いたり、何度も同じような感染症にかかったりします。健康な人なら軽く済む感染でも、重くなることがあるのが特徴です。

■③ 症状

・感染症を繰り返す(肺炎、中耳炎など)
・感染が長引く、治りにくい
・重症化しやすい感染症
・発育不良(子どもの場合)
・慢性的な下痢など

■④ 原因

免疫に関わる遺伝子の異常が原因とされています。

免疫細胞の働きや数に異常があることで、感染に対する防御力が低下します。

ただし、すべてのタイプで原因が完全に解明されているわけではなく、詳細が分かっていないものもあります。

■⑤ 治療

根本的な治療として造血幹細胞移植が検討される場合があります。

そのほか、以下のような治療が行われます。
・免疫グロブリン補充療法
・感染予防のための抗菌薬投与
・感染症発症時の早期治療

タイプや重症度に応じて治療方針が異なります。

■⑥ 患者数

日本では全国で1年間に15人近くが生まれていると考えられます。
日本では比較的まれな疾患とされており、患者数は多くないとされています。
複数の疾患を含むため、正確な人数は一定していません。

■⑦ 介護でできる支援

① 転倒・事故予防

・感染による体調不良や発熱時は無理な移動を避ける
・ふらつきがある場合は移動時に付き添う
・体調に応じて活動量を調整する

② 動作支援

・体調不良時は日常動作をサポートする
・無理のない範囲で活動を行うよう調整する
・回復期には徐々に活動量を増やす

③ 疲労管理

・感染後は十分な休息を確保する
・体調の変化(発熱・だるさ)をこまめに確認する
・無理なスケジュールを避ける

④ 環境調整

・手洗い・消毒を徹底し、感染リスクを減らす
・人混みを避ける環境を整える
・室内の清掃・換気をこまめに行う
・マスク着用など感染対策を習慣化する

⑤ 心理的サポート

・感染への不安や制限の多い生活について話を聞く
・無理のない生活ができていることを具体的に伝える
・医療者と連携し、安心して生活できる環境を整える

■⑧ まとめ

・生まれつき免疫の働きが弱い病気の総称
・感染症を繰り返しやすく、重症化しやすい
・遺伝子異常が関与するが不明点もある
・治療は補充療法や感染予防が中心
・介護では感染対策と体調管理が最も重要


参考引用)公益財団法人、難病医学研究財団『難病情報センター』ホームページより。

次の記事はこちらです。👇
https://hajimetenokaigo.com/nanbyo-66/

コメント