【指定難病66】『IgA腎症』とは?症状・原因・介護でできる支援について分かりやすく説明します。【介護】

■① 病気の説明

IgA腎症は、免疫に関わるIgA(免疫グロブリンA)が腎臓の糸球体に沈着し、炎症を起こすことで腎機能に影響を与える病気です。
初期には自覚症状が少ないこともありますが、血尿やたんぱく尿が見られることが特徴です。

進行すると腎機能が低下し、慢性腎不全へと進む場合もあります。
経過には個人差があり、長期的な観察と管理が重要とされています。

■② 分かりやすい説明

腎臓は、体の中の不要なものをろ過して尿として外に出す「フィルター」のような働きをしています。

IgA腎症では、このフィルターに免疫の一部であるIgAがたまり、炎症を起こしてしまいます。

たとえば、フィルターにゴミが詰まると水がうまく流れなくなるように、腎臓の働きが徐々に低下していきます。その結果、尿に血が混じったり、たんぱくが漏れたりすることがあります。

■③ 症状

・血尿(見た目で分かる場合もある)
・たんぱく尿
・むくみ
・高血圧
・進行すると腎機能低下

■④ 原因

IgAという免疫物質の異常が関与していると考えられています。

IgAが腎臓に沈着する仕組みについては研究が進められていますが、なぜ起こるのかについては完全には解明されていません。

■⑤ 治療

確立された根本治療はなく、進行を抑える治療が中心となります。

・血圧管理(降圧薬)
・ステロイド療法
・食事療法(塩分制限など)
・重症例では透析や腎移植が検討される場合もある

症状や進行度に応じて治療が行われます。

■⑥ 患者数

我が国の疫学調査からは約33,000人の患者さんがいると推計されています。
日本では比較的多い慢性糸球体腎炎の一つとされていますが、難病指定の対象となる重症例に限ると、正確な患者数は一定していません。

■⑦ 介護でできる支援

① 転倒・事故予防

・むくみや体調不良によるふらつきに注意し、移動時は見守る
・夜間のトイレ移動時に照明を確保する
・急な立ち上がりを避けるよう声かけする

② 動作支援

・体調に応じて活動量を調整する
・疲労がある場合は動作をサポートする
・無理のない範囲で日常生活を維持できるよう支援する

③ 疲労管理

・腎機能低下に伴うだるさに配慮し、休息を確保する
・活動と休息のバランスをとる
・体調の変化(むくみ・血圧など)を観察する

④ 環境調整

・減塩食など食事管理がしやすい環境を整える
・水分管理が必要な場合は医師の指示に基づき調整する
・生活動線を整え、負担を軽減する

⑤ 心理的サポート

・長期的な経過への不安を傾聴する
・食事制限や生活制限へのストレスに配慮する
・医療者と連携し、安心して生活できる環境を整える

■⑧ まとめ

・IgAが腎臓に沈着し炎症を起こす病気
・血尿やたんぱく尿が主な特徴
・原因は完全には解明されていない
・治療は進行を抑えることが中心
・介護では体調管理と生活・食事支援が重要


参考引用)公益財団法人、難病医学研究財団『難病情報センター』ホームページより。

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