■① 病気の説明

クローン病は、口から肛門までの消化管のどの部位にも炎症が起こる慢性の病気です。
特に小腸や大腸に多くみられ、炎症が繰り返されることで腸が狭くなったり、潰瘍や瘻孔(ろうこう)が形成されることがあります。
腹痛や下痢、体重減少などが主な症状で、寛解(症状が落ち着く状態)と再燃を繰り返す特徴があります。
長期的な治療と生活管理が必要です。
■② 分かりやすい説明

腸は食べ物を消化・吸収する大切な通り道です。
クローン病では、その腸の一部が炎症を起こし続けてしまいます。
たとえば、
ホースの内側が傷ついてデコボコになると、水の流れが悪くなりますよね。
それと同じように、腸の働きがうまくいかなくなります。
その結果、腹痛や下痢が続いたり、栄養がうまく吸収できなくなります。
■③ 症状

・慢性的な下痢
・腹痛
・体重減少
・発熱
・肛門周囲の異常(痔瘻など)
■④ 原因
クローン病の原因は完全には解明されていません。
ただし、
・免疫異常
・遺伝的要因
・腸内細菌の関与
などが関係していると考えられています。
複数の要因が重なって発症するとされていますが、詳細は分かっていません。
■⑤ 治療

根本的に治す治療は確立されていませんが、炎症を抑える治療が行われます。
・抗炎症薬
・免疫調整薬
・生物学的製剤
・栄養療法(経腸栄養など)
・外科手術(合併症時)
寛解状態を維持することが治療の目的です。
■⑥ 患者数

2023年度(令和5年度)の特定医療費(指定難病)受給者証保持者数は52,108人に達しています。
日本では数万人規模とされており、若年層に多い傾向があります。
年々増加傾向にあるとされていますが、正確な数は変動があります。
■⑦ 介護でできる支援
① 転倒・事故予防
・腹痛や貧血によるふらつきに注意する
・トイレまでの動線を安全に確保する
・夜間のトイレ移動に備え照明を整える
② 動作支援
・腹痛時は無理に動かさず安静を優先する
・排泄のタイミングを優先できるよう配慮する
・外出時はトイレの場所を事前に確認する
③ 疲労管理
・下痢や栄養不足による疲労に配慮する
・活動と休息のバランスをとる
・体調の波に応じてスケジュールを調整する
④ 環境調整
・トイレにすぐ行ける環境を整える
・消化に配慮した食事環境(医師の指示に従う)
・清潔を保ち感染リスクを減らす
⑤ 心理的サポート
・症状の再燃への不安を共有できる環境を作る
・外出や社会生活への不安に配慮する
・排泄に関する羞恥心へ配慮した対応を行う
■⑧ まとめ
・消化管に慢性的な炎症が起こる病気
・下痢や腹痛を繰り返すのが特徴
・原因は複数要因が関与するとされる
・治療は炎症のコントロールが中心
・介護では「排泄配慮と疲労管理」が重要
参考引用)公益財団法人、難病医学研究財団『難病情報センター』ホームページより。
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