【指定難病97】『潰瘍性大腸炎』とは?症状・原因・介護でできる支援について分かりやすく説明します。【介護】

■① 病気の説明

潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に炎症や潰瘍が生じる慢性的な病気です。
症状は良くなったり悪くなったりを繰り返す特徴があり、長期間にわたる管理が必要になります。

主に下痢や血便、腹痛などが見られ、症状が強い場合は日常生活に大きな影響を与えることがあります。
重症化すると体力の低下や栄養状態の悪化につながることもあり、継続的な医療と生活面での支援が重要とされています。

■② 分かりやすい説明

大腸の内側がずっと炎症を起こして、傷ついている状態と考えると分かりやすいです。

例えば、口内炎ができると食事のたびに痛みますが、それが腸の中で起きているイメージです。
そのため、食事や排便のたびに痛みや違和感が出ることがあります。

また、症状が落ち着く時期(寛解)と悪化する時期(再燃)を繰り返すため、「良くなったから終わり」ではなく、長く付き合う必要のある病気です。

■③ 症状

・下痢(長期間続くことがある)
・血便
・腹痛
・発熱(重症時)
・体重減少や貧血

■④ 原因

潰瘍性大腸炎の原因は、現在のところはっきりとは分かっていません。

ただし、以下の関与が考えられています。
・免疫の異常
・遺伝的な要因
・腸内環境の変化

これらが複雑に関係していると考えられていますが、特定の原因を断定することはできていません。

■⑤ 治療

現時点で完全に治す治療法は確立されていません。

主に以下のような治療が行われます。
・炎症を抑える薬(5-ASA製剤など)
・免疫の働きを調整する薬
・症状に応じた対症療法

症状が重い場合には手術が検討されることもあります。治療の目的は、症状を抑えて安定した状態を維持することです。

■⑥ 患者数

日本では患者数は増加傾向にあり、比較的多い指定難病の一つとされています。
正確な人数は変動がありますが、数十万人規模と報告されています。

■⑦ 介護でできる支援

① 転倒・事故予防

・急な腹痛や便意でトイレへ急ぐことがあるため、動線を短くする
・夜間は足元灯を設置する
・床に物を置かず転倒リスクを減らす

② 動作支援

・トイレにすぐ行けるよう衣類は着脱しやすいものにする
・体調が悪い日は無理に動かさず、移動介助を行う
・トイレの近くで過ごせる環境を整える

③ 疲労管理

・下痢や栄養不足で疲れやすいため、こまめに休憩を取る
・活動時間を短く区切る
・体調の波に合わせて予定を調整する

④ 環境調整

・トイレの場所を分かりやすくし、すぐ使える状態に保つ
・消臭対策や換気を行い、安心して利用できる環境を作る
・食事は刺激の少ない内容に配慮する(医師の指示に従う)

⑤ 心理的サポート

・外出やトイレへの不安が強いため、事前にトイレの場所を確認する
・失敗時も責めず、落ち着いて対応する
・症状の波があることを理解し、無理をさせない

■⑧ まとめ

・大腸に炎症が起こる慢性的な病気
・下痢や血便などの症状を繰り返す
・原因ははっきり分かっていない
・治療は症状を抑えることが中心
・介護では「トイレ環境」と「疲労管理」が特に重要


参考引用)公益財団法人、難病医学研究財団『難病情報センター』ホームページより。

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