■① 病気の説明

神経細胞移動異常症は、胎児期に神経細胞が本来の位置へ正しく移動できないことで、脳の構造に異常が生じる疾患の総称です。
この異常により神経の働きが乱れ、てんかん発作や発達の遅れ、運動障害などが現れることがあります。
症状の程度や現れ方には個人差があり、乳児期から発症することもあれば、成長とともに明らかになる場合もあります。
長期的な医療と生活支援が必要とされます。
■② 分かりやすい説明

この病気は、「脳の細胞が本来の場所にうまく並ばない状態」です。
通常、赤ちゃんがお腹の中で育つとき、神経細胞は決められた場所に移動して脳を作ります。しかしこの移動がうまくいかないと、脳の働きに影響が出ます。その結果、けいれん発作が起こったり、発達のペースがゆっくりになったりします。
■③ 症状

・てんかん発作
・発達の遅れ
・運動障害
・筋緊張の異常
・知的機能への影響
■④ 原因
胎児期の神経細胞の移動過程における異常が関係していると考えられています。
遺伝子の異常が関与する場合もありますが、すべての症例で原因が明確に分かっているわけではなく、不明な点もあります。
■⑤ 治療

根本的な治療法は確立されていないとされています。
・抗てんかん薬による発作のコントロール
・リハビリテーション(発達・運動支援)
・症状に応じた対症療法
長期的な支援と多職種連携が重要となります。
■⑥ 患者数

日本における正確な患者数は明確には分かっていませんが、まれな疾患とされています。
正確にはわかっていません。MRIが普及する以前のデータでは、滑脳症については約10万人に一人と言われていましたが、現在はMRIで診断されるようになり、前よりも患者さんが増えています。
■⑦ 介護でできる支援

① 転倒・事故予防
・てんかん発作に備え、周囲に危険物を置かない
・床にクッションマットを敷き、安全に過ごせる環境を整える
② 動作支援
・発達段階に応じて、移動や食事、排泄などを支援する
・リハビリ内容を日常生活に取り入れる
③ 疲労管理
・疲労や睡眠不足が発作の誘因になることがあるため、生活リズムを整える
・無理のない活動量に調整する
④ 環境調整
・刺激(強い光や音)を減らし、発作の誘発を防ぐ
・分かりやすい環境(配置固定など)を整える
・安心して過ごせる落ち着いた空間を作る
⑤ 心理的サポート
・発達の個人差を理解し、できることを尊重する
・家族と連携し、一貫した対応を行う
・成功体験を積み重ね、自信につなげる
■⑧ まとめ
・神経細胞の移動異常による脳の形成異常
・てんかんや発達遅れが主な症状
・原因は遺伝子異常などが関係するが不明点もある
・根本治療は確立されていない
・介護では発作対応と発達支援が重要
参考引用)公益財団法人、難病医学研究財団『難病情報センター』ホームページより。
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