■① 病気の説明

皮質下梗塞と白質脳症を伴う常染色体優性脳動脈症(CADASIL)は、脳の細い血管に異常が生じる遺伝性の病気です。
血管の壁が厚くなることで血流が低下し、脳の白質に障害が起こります。
その結果、脳梗塞を繰り返したり、認知機能の低下や歩行障害などが現れることがあります。
比較的若い年齢から発症することもあり、進行性に経過するため長期的な支援が必要とされています。
■② 分かりやすい説明

この病気は、脳の中の細い血管が遺伝的な原因で弱くなり、血の流れが悪くなる状態です。
例えば、脳の一部に十分な血液が届かなくなると、小さな脳梗塞が繰り返し起こることがあります。その結果、歩きにくくなったり、考える力が少しずつ低下したりします。また、若いころから強い頭痛(片頭痛)が出ることもあります。
■③ 症状

・脳梗塞(繰り返すことがある)
・片頭痛(前兆を伴うことがある)
・認知機能の低下
・歩行障害
・気分障害(抑うつなど)
■④ 原因
NOTCH3遺伝子の変異が原因とされています。
この遺伝子の異常により、脳の小血管の構造や機能に変化が生じると考えられています。ただし、症状の進行や現れ方には個人差があり、詳しい発症の経過には不明な点もあります。
■⑤ 治療

根本的な治療法は確立されていないとされています。
・脳梗塞の予防や再発防止のための治療
・リハビリテーション(歩行や日常生活動作の維持)
・頭痛や気分障害に対する薬物療法
症状の進行を完全に止めることは難しい場合があり、対症療法と再発予防が中心となります。
■⑥ 患者数

日本での正確な患者数は明確には分かっていません。
比較的まれな疾患とされており、診断例は限られています。
■⑦ 介護でできる支援

① 転倒・事故予防
・歩行障害や麻痺により転倒リスクがあるため、手すりや滑り止めを設置する
・段差を減らし、夜間は足元灯を設置する
② 動作支援
・脳梗塞後の後遺症に応じて、移動や更衣の補助を行う
・リハビリの内容を共有し、日常生活の中で継続できるよう支援する
③ 疲労管理
・脳の疲労や集中力低下がみられるため、活動は短時間で区切る
・無理のないスケジュールを組み、休憩をこまめに取る
④ 環境調整
・認知機能低下に配慮し、物の配置を固定して分かりやすくする
・予定や行動を紙やホワイトボードに書いて見える化する
・静かで落ち着いた環境を整える
⑤ 心理的サポート
・若年発症により不安や抑うつが出やすいため、変化に気づきやすい関わりを行う
・できることを尊重し、自立を保てるよう具体的に役割を設定する
・家族とも情報共有し、孤立を防ぐ
■⑧ まとめ
・脳の小血管に異常が起こる遺伝性疾患(CADASIL)
・脳梗塞や認知機能低下などがみられる
・原因はNOTCH3遺伝子の変異
・根本治療は確立されていない
・介護では転倒予防と認知・精神面の支援が重要
参考引用)公益財団法人、難病医学研究財団『難病情報センター』ホームページより。
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