■① 病気の説明

先天性無痛無汗症は、生まれつき痛みを感じにくく、汗をかくことができない遺伝性の病気です。
痛みの感覚が弱いため、けがややけどに気づきにくく、重症化することがあります。
また、汗をかけないため体温調節がうまくできず、高体温や熱中症のリスクが高くなります。
主に幼少期から症状が現れ、日常生活の中で継続的な安全管理と体調管理が必要とされます。
■② 分かりやすい説明
この病気は、「体の危険を知らせるサインが弱い状態」と考えると分かりやすいです。
例えば、普通であればやけどをすると痛みで手を引っ込めますが、この病気では痛みを感じにくいため、そのまま触り続けてしまうことがあります。また、暑くても汗が出ないため体に熱がこもりやすく、気づかないうちに体調を崩してしまうことがあります。
■③ 症状

・痛覚の低下または消失
・発汗がほとんどない(無汗)
・高体温・熱中症になりやすい
・外傷ややけどに気づきにくい
・自傷行動(無意識に噛む・傷つけることがある)
■④ 原因
遺伝子の異常(NTRK1遺伝子など)が関係しているとされています。
この異常により、痛みや温度を感じる神経や発汗に関わる機能に障害が起こると考えられています。ただし、すべての仕組みが完全に解明されているわけではありません。
■⑤ 治療

根本的な治療法は確立されていないとされています。
・外傷や感染の予防・早期対応
・体温管理(冷却や環境調整)
・症状に応じた対症療法
日常生活の中での予防と管理が非常に重要になります。
■⑥ 患者数

日本における患者数は非常に少なく、まれな疾患とされています。
正確な人数は明確には分かっていません。
■⑦ 介護でできる支援

① 転倒・事故予防
・痛みを感じにくいため、家具の角にクッション材をつける
・熱いものに触れないよう、調理器具や暖房器具の管理を徹底する
② 動作支援
・けがに気づきにくいため、日常的に皮膚や体の状態を確認する
・遊びや作業中も危険な動作がないか見守る
③ 疲労管理
・体温が上がりやすいため、こまめに休憩と水分補給を行う
・活動量を調整し、暑い環境での長時間活動を避ける
④ 環境調整
・室温を一定に保ち、冷房や扇風機を活用する
・衣類は通気性の良いものを選ぶ
・外出時は日陰や冷却グッズを活用する
⑤ 心理的サポート
・周囲と違う行動制限に対するストレスに配慮する
・危険行動を頭ごなしに否定せず、理由を分かりやすく伝える
・安心して生活できるよう、ルールを具体的に共有する
■⑧ まとめ
・痛みを感じにくく汗が出ない遺伝性疾患
・けがや熱中症のリスクが高い
・原因は遺伝子異常(NTRK1など)
・根本治療は確立されていない
・介護では安全管理と体温管理が最も重要
参考引用)公益財団法人、難病医学研究財団『難病情報センター』ホームページより。
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