【指定難病39】
『中毒性表皮壊死症』とは?
① 病気の説明

中毒性表皮壊死症(TEN)は、皮膚や粘膜が広い範囲で壊死し、はがれてしまう重篤な疾患です。
多くは薬剤の影響が関与すると考えられており、全身状態が急激に悪化することがあります。
皮膚がやけどのような状態になるため、感染や脱水のリスクが高く、適切な医療管理が必要です。
② 分かりやすい説明

この病気は、体の表面の皮膚が弱くなり、広い範囲で剥がれてしまう状態です。
イメージとしては、強いやけどを負ったように皮膚がただれ、痛みや水ぶくれが広がる状態です。
例えば、風邪薬や抗生物質などを服用したあとに、急に高熱とともに皮膚が赤くなり、水ぶくれが広がることがあります。
このような場合、早急な対応が必要になります。
③ 症状

・広範囲の皮膚の赤み・びらん(ただれ)
・水ぶくれや皮膚のはがれ
・発熱や全身のだるさ
・口や目など粘膜のただれ
・強い痛み
④ 原因
多くの場合、薬剤が関与して発症すると考えられています。
ただし、どのような仕組みで発症するのかは完全には分かっていません。
個人の体質や免疫の反応が関係している可能性が指摘されています。
⑤ 治療

確立された特効薬はありません。
主に以下のような治療が行われます。
・原因と考えられる薬剤の中止
・ステロイド治療
・免疫グロブリン療法
・感染予防や水分管理などの全身管理
重症の場合は集中治療が必要になることもあります。
⑥ 患者数

非常にまれな疾患とされています。
厚生労働省研究班の調査によれば、中毒性表皮壊死症は年間人口100万人当たり1.0人発症すると云われています。
詳細な人数については、明確な数値が一定していない場合があります。
⑦ 介護でできる支援

① 転倒・事故予防
・皮膚の損傷を防ぐため、ベッド周囲に障害物を置かない
・移動時は必ず付き添い、急な動きを避ける
・滑りにくい床環境を整える
② 動作支援
・皮膚への刺激を減らすため、ゆっくりとした動作で介助する
・体位変換は摩擦を減らすようにシーツを活用する
・衣類は柔らかくゆったりしたものを選ぶ
③ 疲労管理
・短時間の活動と休息を繰り返す
・体調や発熱の有無をこまめに確認する
・無理なリハビリは避ける
④ 環境調整
・室温・湿度を適切に保ち、皮膚の乾燥を防ぐ
・清潔な環境を維持し感染リスクを下げる
・直射日光や強い刺激を避ける
⑤ 心理的サポート
・痛みや不安について具体的に話を聞く
・処置の前に声かけを行い安心感を与える
・外見の変化への不安に配慮し、プライバシーを守る
⑧ まとめ
・皮膚と粘膜が広範囲に障害される重篤な病気
・薬剤が関与するケースが多い
・感染や脱水のリスクが高い
・早期の医療対応が重要
・介護では「皮膚保護」と「感染予防」が特に重要
参考引用)公益財団法人、難病医学研究財団『難病情報センター』ホームページより。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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