【指定難病125】『神経軸索スフェロイド形成を伴う遺伝性びまん性白質脳症』とは?症状・原因・介護でできる支援について分かりやすく説明します。【介護】

■① 病気の説明

神経軸索スフェロイド形成を伴う遺伝性びまん性白質脳症は、脳の白質に広く障害が起こり、神経の伝達がうまくいかなくなる遺伝性の病気です。
神経の一部に「スフェロイド」と呼ばれる異常な構造ができることが特徴とされています。

進行すると認知機能の低下や歩行障害、行動の変化などがみられ、日常生活に大きな影響を与えることがあります。
比較的若い成人期に発症することもあり、長期的な支援が必要とされます。


■② 分かりやすい説明

この病気は、脳の中の「情報を伝える通り道(白質)」が少しずつ傷んでいく状態です。

例えば、電気のコードが傷つくと電気がうまく流れなくなるように、脳の情報の伝わりが悪くなります。その結果、「歩きにくい」「物忘れが増える」「性格が変わったように見える」といった変化が少しずつ現れます。


■③ 症状

・認知機能の低下(物忘れ、判断力の低下)
・歩行障害(ふらつき、転びやすい)
・性格や行動の変化(意欲低下、感情の変化)
・構音障害(話しにくさ)
・手足の動きの不安定さ


■④ 原因

遺伝子の異常が関係していることが分かっています。

特にCSF1R遺伝子の変異が関与するとされていますが、どのようにして神経の障害が進行するのかについては、まだ分かっていない点もあります。


■⑤ 治療

根本的な治療法は確立されていないとされています。

・リハビリテーション(歩行や日常生活動作の維持)
・症状に応じた薬物療法
・環境調整による生活支援

進行を完全に止めることは難しいため、症状の進行に合わせた支援が重要になります。


■⑥ 患者数

日本における正確な患者数は明確には分かっていません。
比較的まれな疾患とされており、診断例は限られています。


■⑦ 介護でできる支援

① 転倒・事故予防
・歩行のふらつきがあるため、手すりや滑り止めマットを設置する
・家具の配置を見直し、移動しやすい動線を確保する

② 動作支援
・立ち上がりや歩行時に見守りや軽い介助を行う
・動作が遅くなるため、急がせずゆっくり行動できるよう支援する

③ 疲労管理
・集中力が低下しやすいため、作業は短時間で区切る
・休憩をこまめに取り、負担を軽減する

④ 環境調整
・認知機能低下に配慮し、物の場所を固定する
・予定や手順を紙に書いて見える化する
・刺激の少ない落ち着いた環境を整える

⑤ 心理的サポート
・性格変化に対して否定せず、状況に応じた対応を行う
・できることを維持できるよう、役割を持てる環境を作る
・家族と情報共有し、一貫した対応を行う


■⑧ まとめ

・脳の白質に障害が広がる遺伝性疾患
・認知機能低下や歩行障害が進行する
・原因は遺伝子異常(CSF1Rなど)
・根本治療は確立されていない
・介護では認知面と安全面の両方の支援が重要


参考引用)公益財団法人、難病医学研究財団『難病情報センター』ホームページより。

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