【指定難病34】
『神経線維腫症(NF1・NF2)』とは?
① 病気の説明

神経線維腫症は、神経に関連する腫瘍が体のさまざまな部位にできる病気で、主に「I型(NF1)」と「II型(NF2)」に分けられます。NF1は皮膚症状が中心で、カフェオレ斑や神経線維腫が見られます。一方、NF2は聴神経などに腫瘍ができ、聴力障害やバランス障害が生じます。症状の出方や重症度には個人差があります。
② 分かりやすい説明

神経線維腫症は、「神経にこぶ(腫瘍)ができやすくなる体質」と考えると分かりやすいです。
例えばNF1では、子どもの頃から皮膚に茶色いあざ(カフェオレ斑)が増えたり、皮膚の下にやわらかいしこりができたりします。
NF2では、耳の神経に腫瘍ができることで「聞こえにくい」「ふらつく」といった症状が出ることがあります。
③ 症状

NF1(神経線維腫症I型)
・カフェオレ斑(茶色いあざ)
・皮膚や体内の神経線維腫
・骨の変形
・学習障害や発達の遅れがみられることがある
NF2(神経線維腫症II型)
・難聴(特に両側の聴神経腫瘍)
・耳鳴り
・バランス障害(ふらつき)
・視力障害(白内障など)
④ 原因
神経線維腫症は遺伝子の変化が関係していることが分かっています。
・NF1:NF1遺伝子の変化
・NF2:NF2遺伝子の変化
ただし、なぜその変化が起こるのか、すべての仕組みは分かっていません。また、家族歴がない場合でも発症することがあります。
⑤ 治療

現時点では、病気そのものを完全に治す治療は確立されていません。
主な対応は以下です:
・腫瘍の経過観察
・必要に応じた手術(腫瘍の切除)
・聴力障害への補聴器や人工内耳(NF2)
・症状に応じた対症療法
⑥ 患者数

神経線維腫症I型の発生率は約3,000人に1人と言われています。患者数が、日本では約40,000人と推定されています。
神経線維腫症II型の発生率は25,000〜60,000人に1人と言われています。
⑦ 介護でできる支援(最重要)

① 転倒・事故予防
・NF2ではふらつきがあるため、手すりの設置や床の滑り止めを行う
・段差をなくし、夜間は足元灯を設置する
② 動作支援
・聴力低下がある場合は、正面からゆっくり話しかける
・必要に応じて筆談やジェスチャーを使う
③ 疲労管理
・長時間の外出や活動を避け、休憩をこまめに入れる
・体調変化を記録し、無理のないスケジュールを組む
④ 環境調整
・音が聞き取りやすい静かな環境を整える
・視覚情報(メモ・掲示)を活用する
⑤ 心理的サポート
・外見の変化(皮膚症状)に配慮し、周囲の理解を促す
・本人が安心して相談できる環境を作る(定期的な声かけなど)
⑧ まとめ
・神経線維腫症はNF1とNF2に分かれる
・NF1は皮膚症状、NF2は聴神経の障害が特徴
・遺伝子の変化が関係しているが不明点も多い
・根本治療は確立されていない
・介護では転倒予防とコミュニケーション支援が重要
参考引用)公益財団法人、難病医学研究財団『難病情報センター』ホームページより。
次の記事はこちらです。👇
https://hajimetenokaigo.com/nanbyo-35/

コメント