■① 病気の説明

遊走性焦点発作を伴う乳児てんかんは、乳児期に発症する重症てんかん症候群の一つです。
発作の起こる脳の部位が一定ではなく、次々と異なる場所へ移動する「遊走性」が特徴です。
そのため、発作の現れ方もさまざまで、頻回に繰り返されることがあります。
発達の遅れや全身状態への影響がみられることが多く、長期的な医療管理と生活支援が必要とされます。
■② 分かりやすい説明

この病気は、「発作が起こる場所が毎回変わるてんかん」です。
例えば、あるときは右手だけが動く発作、別のときは顔や足が動く発作というように、発作の出方が毎回違うことがあります。そのため気づきにくいこともあり、よく観察することが大切になります。
■③ 症状

・焦点発作(体の一部に現れる発作)
・発作の部位が変化する(遊走性)
・発作の頻回な出現
・発達の遅れ
・意識障害
■④ 原因
遺伝子の異常が関係している場合があるとされています。
ただし、すべての症例で原因が明確に分かっているわけではなく、発症の仕組みについては不明な点もあります。
■⑤ 治療

根本的な治療法は確立されていないとされています。
・抗てんかん薬による発作の抑制
・症状に応じた全身管理
・発達支援
発作のコントロールと全身状態の維持が中心となります。
■⑥ 患者数

日本における患者数は非常に少なく、まれな疾患とされています。
正確な人数は明確には分かっていません。
わが国では、1997年~2014年までに、論文・学会・地方会・研究会で37例が報告されています。男女差はありません。
■⑦ 介護でできる支援

① 転倒・事故予防
・発作の予測が難しいため、常に安全な環境を整える
・床にマットを敷き、衝撃を軽減する
② 動作支援
・発作中は無理に動かさず、安全な姿勢を保つ
・発作後は意識や状態を確認し、落ち着くまで見守る
③ 疲労管理
・発作や体調に応じて活動量を調整する
・刺激を減らし、体への負担を軽減する
④ 環境調整
・静かで落ち着いた環境を整える
・発作の種類やタイミングを記録し、医療と共有する
・服薬管理を確実に行う
⑤ 心理的サポート
・発作が多いことによる家族の不安に配慮する
・小さな変化も共有し、安心感につなげる
・長期的な支援体制を整える
■⑧ まとめ
・乳児期に発症する重症てんかん
・発作の部位が移動するのが特徴
・原因は遺伝子異常などが関与するが不明点もある
・根本治療は確立されていない
・介護では安全確保と発作観察が重要
参考引用)公益財団法人、難病医学研究財団『難病情報センター』ホームページより。
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