■① 病気の説明

リンパ脈管筋腫症(LAM)は、肺やリンパ管に異常な平滑筋様の細胞が増殖し、肺の構造が壊れていく病気です。
その結果、肺に嚢胞(空洞)ができ、呼吸機能が低下します。進行すると息切れや呼吸困難が強くなり、気胸(肺に穴があく状態)を繰り返すことがあります。
主に女性に発症するまれな疾患で、長期的な経過をたどることが多いとされています。
■② 分かりやすい説明

肺は空気を取り込むための袋のような構造をしています。
この病気では、その袋に小さな穴(空洞)がたくさんできてしまいます。
たとえば、
風船に小さな穴が開くと、うまく空気をためられなくなりますよね。
それと同じように、肺も酸素を取り込みにくくなります。
そのため、少しの動きでも息切れしやすくなったり、
突然肺がしぼむ「気胸」が起こることがあります。
■③ 症状

・労作時の息切れ
・繰り返す気胸
・慢性的な咳
・胸の痛み
・進行すると呼吸困難
■④ 原因
リンパ脈管筋腫症の原因は完全には解明されていません。
分かっていることとして、
・TSC1やTSC2遺伝子の異常との関連
が指摘されています。
ただし、すべての患者に当てはまるわけではなく、不明な点も残されています。
■⑤ 治療

現時点では根本的に治す治療は確立されていません。
主な治療は以下の通りです。
・mTOR阻害薬(シロリムスなど)による進行抑制
・気胸に対する治療(ドレナージなど)
・酸素療法
・呼吸リハビリテーション
症状の進行を抑え、生活の質を維持することが目的となります。
■⑥ 患者数

日本では数千人規模とされていますが、正確な人数は明確ではありません。
比較的まれな疾患であり、特に女性に多いとされています。
■⑦ 介護でできる支援

① 転倒・事故予防
・息切れや低酸素によるふらつきに注意し見守りを行う
・室内の障害物を減らし安全な動線を確保する
・急な動作を避けるよう声かけする
② 動作支援
・動作はゆっくり行い、呼吸を整えながら実施する
・移動は短距離に区切り、途中で休憩を入れる
・重い物を持つ動作は避けるよう調整する
③ 疲労管理
・活動と休息をセットで計画する
・息切れが出る前に休憩を促す
・入浴や更衣は体調の良い時間帯に行う
④ 環境調整
・酸素療法中はチューブの整理を徹底する
・生活動線を短くし負担を軽減する
・室温・湿度を安定させ呼吸負担を減らす
⑤ 心理的サポート
・気胸再発への不安に対して、すぐ相談できる環境を整える
・症状の変化に気づいたら早めに共有する
・無理をしなくてよいという安心感を伝える
■⑧ まとめ
・肺に嚢胞ができ呼吸機能が低下する病気
・主に女性に多いまれな疾患
・気胸を繰り返すことがある
・治療は進行抑制と症状管理が中心
・介護では「呼吸負担と再発リスクへの配慮」が重要
参考引用)公益財団法人、難病医学研究財団『難病情報センター』ホームページより。
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